液体・ガスクロマトグラフィー、質量分析計などの機器を用いて、物質の性質や構造の解析、構成成分の示す物理的及び化学的性質を測定し、成分の同定、定量を行います。
主な分析内容
顕微鏡観察
試料を立体的に観察できる実体顕微鏡、光を通す試料を観察できる生物顕微鏡、明視野では観察できない試料を観察できる位相差顕微鏡、モニターで観察することや、動画撮影も可能なデジタルマイクロスコープ及び電子線を用いて試料の表面を観察できる電子顕微鏡(走査型電子顕微鏡)を保有しており、検査目的、試料の状態等でこれを使い分けています。
熱分析
熱分析 (thermal analysis: TA)とは、物質の温度を一定のプログラムによって変化させながら、その物質のある物理的性質を温度の関数として測定する一連の方法の総称(ここで、物質とはその反応生成物も含む)です(JIS K 0129;2005)。また、このTAは、材料の温度に対する物性評価の方法として、様々な分野で利用されています。当社では、熱重量測定と示差熱分析を行っています。
ICP-OES/ICP-MS
溶液化された試料の含有金属の測定で使用します。誘導結合プラズマ発光分光法(ICP-OES)は、プラズマで励起することにより発生する光の波長を測定することで定性分析を行い、また、その発光強度を測定することで定量分析を行います。誘導結合プラズマ質量分析法(ICP-MS)は、測定対象元素を高周波プラズマによってイオン化したイオンを質量分析計に導入し、測定対象元素の質量/電荷数を測定することにより、元素又は同位体を分析します。
IC/HPLC
液体状態で安定している試料の無機イオンから有機化合物、低分子から高分子まで、イオン性、分子性を問わず多くの物質の定性・定量分析で使用します。高速液体クロマトグラフィー(HPLC)は、液体の移動相をポンプなどに一定流量カラムを通過させ、分析種を固定相及び移動相との相互作用(吸着、分配、イオン交換、サイズ排除など)の差を利用して高性能に分離して検出する方法で、有機物の分析法として最も汎用かつ有用な分析法です。
GC/GC-MS
気相中で気化する試料の無機物及び有機物の定性及び定量分析で使用します。ガスクロマトグラフィー(GC)は、分析種を固定相との相互作用(吸着、分配)の差を利用して、分離し、水素炎イオン化検出器(FID)や熱伝導度検出器(TCD)で検出します。ガスクロマトグラフィー質量分析(GC-MS)は,GCにより分離した成分を検出器である質量分析計を介して、構造解析や特異性に基づき微量成分の物質情報を高感度に得るための分析方法です。